柴口勲の映画を観た

柴口勲という映画監督の名前を知ったのは2014年のPFF(ぴあフィルムフェスティバル)だった。 PFFの公式サイトにいくと、その年の入賞作品が、いち場面を切り取られて紹介されている。そのなかに、夏の陽光の下でセーラー服を着た女子生徒が左手を軽く上げて…

また1年が始まる。

// このブログを放置してからもう1年が経とうとしている。この1年の間、ログインすることも、何か書こうと考えたこともなかった。何か書きたいことも見つからなかった。 もともと何故ブログなんて始めたんだっけ。たしか大学1年生の秋。生活の軸となるよ…

2018年マイ・ベスト・アルバム?(洋楽編)

もう2月中旬になろうかという頃ですが、去年(2018年)によく聴いた洋楽のアルバムを紹介します。 しかし邦楽編とは違って、洋楽は聴いていないアルバム(特にラップ・ヒップホップ系)も多くて、チャートで上位のものなど様々なものを聴いた上でのベストと…

2018年マイ・ベスト・アルバム(邦楽編)

// 毎年恒例、一年の音楽を総括する時期が来た。 各メディアやとてもつよい音楽マニアたち(褒め言葉)のブログを参照すればいくらでも「2018アルバム・ランキング」なんて記事は出てくるけれど、自分には月に何枚もアルバムを買う資金はないし、仮に「ベス…

2018年マイ・ベスト・ムービー

// 2018年に公開された映画から、個人的によかったものベスト10を邦画・洋画混ぜて選出しました。 とは言いつつも観られなかった作品も多くて、邦画では『万引き家族』『寝ても覚めても』『きみの鳥はうたえる』『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』『斬、…

「MOOSIC LAB」とこれからの自主映画について

// ※「インディーズ映画」=「自主映画」として書いています。意味上での差異はありません。 2017年のMOOSIC LABで上映され、香港国際映画祭に出品された映画『少女邂逅』(枝優花監督)を先月末、劇場で観ることができた。 日本における2010年代のインディ…

くるり『THE WORLD IS MINE』(2002)

// くるり『THE WORLD IS MINE』は前作『TEAM ROCK』から約1年1ヶ月ぶりとなる4thアルバムである。 以下、1曲ずつ感想を。 1.GUILTY ちょっと低めの心電図の音のような電子音を刻みつつ、ゆったりとアコギを中心に流れていく。しかし、途中で曲調は一変し、…

映画『生きてるだけで、愛。』を観たけど・・・という話②

// 以下、①の続きです。 次に、『勝手にふるえてろ』と比較して気になった点。 ・主人公の行動があまりに突飛すぎる 『勝手にふるえてろ』のヨシカも、まともな行動や思考をしているわけではないのだが、この映画の主人公・寧子の行動・思考はエキセントリッ…

映画『生きてるだけで、愛。』を観たけど・・・という話①

// 先日、公開されて3週間ほど経ったのちに『生きてるだけで、愛。』を劇場へ観に行った。 この映画を観る前の予備知識といえば、 ・原作は本谷有希子である ・監督は劇場長編映画初監督で、これまでは主にCMやMVを撮っていた ・主演は『おとぎ話みたい』の…

くるり『TEAM ROCK』(2001)

// ついに雪が積もった。とても寒い。これからどうやって生きていけばいいんだろう、そうだ、音楽を聴こう!ということで『TEAM ROCK』はくるりの3枚目、前作『図鑑』から約1年ぶりのアルバムである。 ところで、くるりからは「冬」や「雪」、「冷たい空気…

くるり『図鑑』(2000)

// 『図鑑』は1stアルバムの『さよならストレンジャー』以来9ヶ月ぶりに発売された、くるりの2ndアルバムである。 以下、1曲ずつ感想を。 1.イントロ インスト曲。『さよならストレンジャー』に収録された「虹」のイントロがかかったと思うと高速でテープが…

スティーブン・スピルバーグ『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015)

// スティーブン・スピルバーグ監督の『ブリッジ・オブ・スパイ』はアメリカで2015年に、日本では2016年に公開された。この映画、スティーブン・スピルバーグ監督にしては地味な映画で、派手なアクションも爆発も銃撃戦もなく、恐竜もエイリアンも出てこない…

くるり『さよならストレンジャー』(1999)

// 『さよならストレンジャー』はくるりのファーストアルバムで、1999年に発売された。 以下、1曲ずつ感想を。 1.ランチ ミディアムテンポのしっとりした曲。ファーストアルバムの1曲目にこういう曲を持ってくる感じが、くるりのどことなく老成された雰囲気…

鎌田浩毅『座右の古典』

// 古典を案内した本はけっこう多いけれど、この『座右の古典』は「とにかく時間がない社会人・特にサラリーマン向けの読書案内」といった感じで、50冊の古典を取り上げてその一つ一つの内容や要点を分かりやすい文章で説明している。 中でも「使える」のが…

村上陽一郎『あらためて教養とは』

// 村上陽一郎氏といえば、大学入試の現代文で度々出題されて、まあそんなに難解な文章ではないものの散々苦しめられた。去年まで受験生だった身として、正直あまり良いイメージはないのだけど・・・ なぜ今この著書を読もうと思ったのか、これにはちゃんと…

映画『勝手にふるえてろ』(ネタバレ)

// 『勝手にふるえてろ』を観ずに映画好きを名乗るなって きのうのわたしにいうてやりたい(今橋愛っぽく) 「優れた」映画と「好き」な映画って実は違うというか、その二つを満たしているものはもちろん存在するんだけれども、観た後に自分が何を考えるか、…

「ファークライ4」をクリアした話

// フィクションにバッドエンドは必要だろうか? これまで自分自身、ハッピーエンドばかりでは良い作品は生まれない、むしろバッドエンド気味の方が作品として深い余韻を残す、優れた作品にはハッピーエンドは少ない、などと思ってきた。しかし、「ファーク…

「願ってやまない」

// 最近、「願ってやまない」という、よくある言い回しは、「もう諦めている」ことの裏返しなのではないかと思っている。 デジタル大辞泉には [連語]《動詞「や(止)む」の未然形+打消しの助動詞「ない」》(「…してやまない」の形で)どこまでも…する。…

セルゲイ・パラジャーノフ『ざくろの色』

// 大学の図書館というのは暇人にとっての聖地みたいなもので、中でも、自由に映画や記録映像を観られる視聴覚コーナーには驚くべきほどの量の洋画が揃っている。 このセルゲイ・パラジャーノフ『ざくろの色』も、もちろんその蔵書(というか、蔵DVD)である…

ブログなんて始めるつもりじゃなかった

// 大学生はブログなんてやらないほうがいい、そう思いながらブログを始めることにした。 あまりにも暇すぎると、人はブログを始めるのだと気付いて、もしかしたら大学の食堂で一人カレーを食べているあいつもブログをやっているのかもなあ、と思った。 基本…